『黒狼王子が辺境に押し掛けてきました』発売記念 ミヤサトイツキ先生特設ページ

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インタビュー

新作『黒狼王子が辺境に押し掛けてきました』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

主人公は辺境の貴族で、王子が辺境に押し掛けてくる話にしよう!という思いつきから始まりました。そこに年の差、ラブコメ、モフモフ要素などを付け加えていった形です。

新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか?
また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

いつもタイトルはかなり悩むのですが、今回は珍しく、特に悩むことなくぱっと思いついたものがそのままタイトルに決定しました。
タイトルのままの話なので、わかりやすく簡潔でいいのではないかと気に入っています。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

基本的にプロットですが、今回は例外的にタイトルが先に決まりました。自分の場合、コミカルなものはタイトルが先に決まることが多い気がしています。

新作『黒狼王子が辺境に押し掛けてきました』は、どんな物語でしょうか?
ヘタレなリュカと熱烈なクライス、二人の恋の行方が気になります!

辺境での平凡な生活こそが自分の幸福と考える29歳の貴族リュカは、父の勧めで19歳の王子クライスと見合いをすることになるのですが、小心者ゆえに自分には王子の相手なんて無理だと思い、丁重にお断りして辺境に帰ります。やっぱり王子との華やかな結婚生活より辺境暮らしが性に合っているな~と穏やかに過ごしていると、身分を偽ったクライスが辺境に押し掛けてきて、リュカに興味がわいたのでしばらくリュカの補佐役としてそばにいると言い出し、二人で一緒に仕事をすることに……というストーリーです。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

王子の寵愛など不要、与えられたらかえって寿命が縮む! とリュカは怯えているのに、王子に興味と好意を持たれて翻弄され、どうしてこうなった……と頭を抱えながらも惹かれていく過程を楽しんでもらえたらと思います。好きなシーンはクライスが本格的にリュカに惚れるシーンです。二人の関係が大きく変わるきっかけでもあるシーンなので、こちらも楽しんでもらえると嬉しいです。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。

リュカは当初猫獣人だったのですが、なんとなくしっくりこない気がして数日悩み、突然カピバラになりました。とてもしっくりきたのでカピバラ獣人設定で行くことに決め、カピバラ的要素を詰め込みました。小心者のくせに気を許した相手には強気な態度をとることもある点がお気に入りです。
クライスは最初から狼獣人でした。一度お見合いをして互いに好印象だったが小心者主人公が断る、という流れは決まっていたので、一見すると落ち着いた好青年、実は無自覚に高慢な自信家、というキャラクター像になりました。自分で生み出したキャラクターですが自分の予想を超えて個性的になった気がしています。

メインカップルのご紹介と彼らを書く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

平凡でヘタレな辺境貴族リュカ(29)と、有能で自信家な王子クライス(19)の二人がメインカップルになります。
二人の過去や家族・友人関係、恋愛経験の有無など細部まで作り込むことで二人の個性や性格に肉付けをし、性格や価値観が異なるからこそ補い合える部分、相容れない部分を見つけていきました。この二人だからこういう場面では支え合い、こういう場面では喧嘩になる、ということを説得力を持ってえがくため、二人の背景や性格を丁寧に見せることを大切にしました。

メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか? 

恋に後ろ向きな年上ヘタレ受けと、グイグイ迫る年下自信家攻めです。
カピバラ獣人の辺境貴族リュカは平凡な小心者であり、臆病ゆえに剣を手放し、文官の道を選んだ人です。自分が平凡な小心者だと理解しているからこそ幸福に生きることができる範囲を正確に見極めており、その中で平穏に暮らしています。失恋ばかり繰り返してきたことに加え、パートナーがいなくても楽しく暮らしているので、もう自分の人生に恋愛も結婚も不要と考えています。
そんなリュカの幸せな暮らしを脅かす存在なのが、辺境に押し掛けてくる狼獣人の王子クライスになります。頭脳明晰で容姿端麗、将来有望なクライスは自信家で、自分の高い能力を正確に把握しているがゆえに無自覚に高慢になる点もありますが悪気はなく、純粋で理性的、合理的な人です。リュカに初恋をして熱烈にアピールします。

各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。
(服装・持ち物・ヘアスタイルなど)

リュカは日々の中にある些細な幸せを大事にする人なので、部屋には気に入った家具を揃えたり、毎日の中で少しでもお気に入りのことをする時間を取ったりと、生活を楽しくする工夫が表れています。
対するクライスは合理性を重視する人で、部屋は必要最低限のものしか置いていません。寝ることがいちばんの回復方法なので、寝られれば問題ない、という考えです

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

楽しかったのはリュカとクライスの掛け合いです。最初の頃リュカは王子であるクライスに対して遠慮がちなところがあるのですが、とある事件をきっかけに二人の関係性が変化してからは、ポンポン好き勝手に会話するようになります。二人が作者の手を離れて自由に会話しているような状態で楽しい反面、二人に任せきりにするといつまでも自由に話し続けてストーリーが進まなくなるので、調整するのに少し苦労しました。

お気に入りのキャラクターや書き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

リュカもクライスも自由に動き回っていたなと思います。今回はサブキャラクターもそれほど苦労することなく書けたのですが、敵キャラであるアイザックの心理は少し複雑で、理解するまではこちらの都合でキャラの行動を決定している感覚が強く、動かしにくかったです。

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

カピバラについて調べるたび、可愛いカピバラの画像に見入ってしまって気が付いたら一時間が経過していた、ということがよくありました。またクライスの父である国王は狼獣人なのですが、当初はなぜか狸でした。

最近、ハマっていることなどおありですか?

ゲームにはまっています!
ストーリーを追うのはもちろんですが、キャラクターを強化してバトルするのも好きです。好きなキャラがたくさんいて毎日楽しいです!

これまで読まれた小説・コミック・映画などでおすすめの作品はありますか?

小説は宮下奈都先生の『羊と鋼の森』、似鳥鶏先生の『午後からはワニ日和』から始まるシリーズ、三浦しをん先生の『風が強く吹いている』、宮部みゆき先生の『小暮写眞館』、凪良ゆう先生の『天涯行き』など、コミックはヤマダ先生の『鯛代くん、君ってやつは。』、森川侑先生の『休日のわるものさん』、ヤマシタトモコ先生の『違国日記』、唐々煙先生の『曇天に笑う』など、映画は『キングスマン』や『キャロル』、『はじまりのうた』、『his』など……他にもたくさんあるのですがきりがないのでこのあたりにしておきます!

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

今とてもケンカップルが書きたい!となっています。あとは今回がラブコメだったので雰囲気を変えて切なくしっとりめの話も書きたいです。あとは現代ものやバトルものなど、書きたいものは常にたくさんあるので、読者様に楽しんでもらえるよう頑張ります。

読者様にメッセージをお願いします。

ここまでお読みいただきありがとうございます!
たくさんの方々にお力添えいただいたおかげで、また皆様に作品をお届けできることになりました。今回は前作とは少し趣が異なるラブコメになります。ヘタレなリュカと、自信家なクライスのドタバタ劇を、少しでも楽しんでいただけますと幸いです。

黒狼王子が辺境に
押し掛けてきました

ミヤサトイツキ
ill.カモバーガー

KADOKAWA/角川ルビー文庫

発売日:2023年06月01日

書影

STORY

どうして俺(カピバラ)が王子(オオカミ)の恋の獲物に!?
「……なんなんだ、あんた。可愛すぎるだろ」
眉目秀麗な年下自信家狼王子×辺境に住む年上ヘタレカピバラ文官による、“胸キュン必至”のラブコメディ!

文官を務める辺境伯の末子でカピバラ獣人のリュカは、父の勧めで黒狼王子と呼ばれるクライスと見合いをすることに。自信家ながら知的で容姿端麗なクライスに心をときめかせるが、小心者のリュカは王族と結婚する重責に耐えられずに縁談を断った。故郷で収穫祭の準備に取り掛かっていたリュカだが、突然子爵令息と身分を偽ったクライスが押し掛けてきたかと思ったら「好きになったら逃がすつもりはありません」と告白され、さらにはリュカの補佐役を務めると言い出していて…!?

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©️Itsuki Miyasato,Kamoburger 2023

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